印刷について簡単解説1（用紙について）

普段、何気なく目にしている用紙について簡単解説いたします。

用紙の種類・厚さ（重さ）・使用用途など、普段気にしていない部分を知ることにより情報誌やカタログ、パンフレットといったものの見え方が、今より少し専門的な見方になり、楽しみ方が増えるようなお話をしていければと思います。

用紙の種類

コート紙

コート紙とは、もともとは上質紙の表面に薬品を塗布し強く圧力をかけてコーティングした用紙です。薬品を塗布することにより表面に光沢が出てツルツルした触感を得ます。この用紙は主に写真などを強調したいパンフレットやカタログなどに用いられます。（写真の再現性が高い）

マットコート紙

マットコート紙も同様、表面に薬品を塗布しコーティングした用紙ですが、コート紙よりかける圧力を弱くして製造されます。そうすることにより表面の光沢が抑えられ、質感のあるしっとりとした用紙に仕上がります。紙面への筆記性が必要な場合はこちらの用紙が適正があります。
また文字などが読みやすいという特徴もあります。

上質紙

上質紙は表面に塗料が塗布されていない、光沢感がない用紙（コピー用紙など）のことをいい、コーティング加工がなされていないため筆記性に優れます。
また文字の読み取りにも優れており、ノートや名刺、書類など身近な印刷物で幅広い用途の使用がなされております。

用紙の厚さ（斤量）について

表記方法

用紙の厚さ（重さ）は同じ用紙であれば数値が大きいほど厚く、重い用紙となります。表記方法としては～kg表記で表します。
用紙の種類が違う場合は同じkgでも厚みが異なる場合もあります。

※厚さ（重さ）の算出方法は断裁（切る）前の全紙1,000枚の用紙の重さを表します。

• 4/6判（Bサイズ）
  135kg、110kg、90kg、73kg等・・・サイズでB4サイズ、B5サイズとBサイズ全紙より表記
• 菊 判（Aサイズ）
  93.5kg 、76.5kg、 62.5kg 、50.5kg等・・サイズでA4サイズ、A5サイズとAサイズ全紙より表記

用紙による使用用途

• コート紙
  パンフレット・カタログ、フライヤー、ポスター、写真集など写真を明るく艶やかに表現したい場合に使用
• マットコート紙
  美術品の重厚感を表現したい写真や会社案内など写真と図表、文字が混在するような紙面での読解力に優れている
• 上質紙
  メモ帳、書類など筆記を必要とする制作物に適している。文字のみの冊子など
• 厚紙
  ハガキやサンプル台紙、紙ファイルなど強度が必要な制作物に対応している用紙